志木市長選挙の争点を考える – 2021

志木市長選挙

任期満了にともなう志木市長選挙が近づいてきました

  • 告示日:令和3年6月6日(日曜日)
  • 投票日:令和3年6月13日(日曜日)
  • 有権者:63063人(男31002・女32062、令和3年3月1日現在)
  • 前回投票率:33.45%

5月末の時点では現職の香川武文さんが出馬表明している以外は候補者の情報がなく、昨年の市議会議員選挙に続きまたも無投票になるのかという嫌な予感もしていましたが、どうやら複数候補が出そうで選挙になりそうです。一市民としてこの市長選挙の争点を考えてみたいと思います

コロナ対策

現在も猛威をふるい続ける新型コロナ対策、ワクチン接種がカギとなりますが、

  • 予約システム操作が困難な高齢者に対するケアはいうまでもありません
  • 働く世代に対しては、有給休暇のない非正規雇用の場合、休みの取りづらい人も多いわけで、土日や平日の遅い時間帯での接種を可能にしないと、接種したくてもできない市民を残してしまうことになると思われます

また、コロナ禍での東京五輪強行に対しては国民の大多数が反対しているわけですが、市長候補としても賛否について明確な見解を示してほしいと思います

いろは親水公園のリニューアル

多くの市民の憩いの場として親しまれているいろは親水公園のリニューアルが進んでいますが、現在、市はいろは親水公園魅力倍増事業(公募設置管理制度)として民間業者による運営を進めてゆこうとしています

  • 民間活力の導入と言えば聞こえがいいかもしれませんが、市役所には運営する能力がないということなのか?そういうことができる部署を育ててゆこうという気はないのか?民間にまかせれば当然営利の分のコストがかさみ、税金が余計に使われてゆくことになるのではないかという疑問があります
  • 参入を希望する民間業者からは、現在のアスレチックを壊して事業所の建物にしたいという希望もあるそうですが、多くの子どもたちに親しまれているアスレチックを壊してしまうことには賛否があるでしょう

リニューアルにあたってはイベントを増やして観光事業を活性化させたいという意図があるようです。下の画像はリニューアルの一環で最近設置された流れ橋の土台です。流れ橋はイベントの時だけ設置され、イベント後は撤去されるので、今後はこの土台むき出しの状態が日常の光景となります。イベントによる活性化自体は結構ですが、コロナ禍がなかったとしても1年365日のうち、一体何日イベントができるでしょうか?その数日のイベントのために川をこのような姿にしてしまう、まがりなりにも親水公園を名乗るなら、もっと自然との共生を重視すべきです。市民生活にとって本当に必要なものなら開発は結構ですが、わずか年数回のイベントのために自然界にコンクリートの塊を打ち込んで放置するのは親水とは呼べない、むしろ自然に対する支配者然として傲慢に自然破壊を続けてきた旧態依然とした自然観の象徴のように見えます

市民会館と市民体育館の統廃合

本町にある市民会館と柳瀬川にある市民体育館がそれぞれ老朽化が進んでいることから、市民会館用地に体育館も含めた複合施設を建て、柳瀬川の市民体育館は廃止する計画が進められています。市民体育館の廃止については賛否があるでしょう

福祉

近年の日本では格差社会が深刻な問題になっていますが、コロナ禍はそれに拍車をかけています。このような状況下で、いかに弱者によりそうきめ細やかな福祉を行うのかは大変重要な課題です。選挙にあたってはどの候補者も耳障りの良いことを言うでしょうが、日々の食事に事欠く児童までいるという社会状況に対してどのような見解をもっているのかはきちんと聞かせてほしいものです

また、現在の志木市は元警察官を雇って生活保護受給者を尾行させたりしており、これは基本的人権にかかわる非常に重要な問題であり、この是非は市長選挙の重要な争点だと思います

254バイパス

現在も工事が進んでおり、今年度内には国道463号と県道さいたま東村山線(志木街道)間が開通予定だそうです

  • 周囲にも多数の住宅があるところにバイパスを通すことでの市民生活への悪影響が心配です
  • バイパスが通ると志木市の経済が活性化されるという主張も聞かれますが、根拠がわかりません。バイパスを通る車は志木が目的地ではなく、単に通過するだけの車が大多数であると思われます

上下水道料金

志木市の水道料金は隣接3市と比べてもっとも高く、特に下水道料金は非常に高いです。本当に適正な料金なのか、無駄はないのかなどの疑問があります

中央とのパイプ

地方選挙では保守系の候補者がしばしば中央とのパイプを強調し、自分は中央政界のXX先生に顔が効くから、その顔で公共事業などの補助金を持ってきますなどとアピールする、あるいはそういう期待感を演出することがあります。しかし、そういう政治こそが多数の無駄な公共事業を生み出し、財政赤字を肥大化させてきたことはあきらかであり、いいかげんそういう政治は終わりにさせる必要があります。また、その中央とのパイプとやらからは永田町の金権腐敗の泥水も流れ込んでるくることは忘れてはならないでしょう

なお、現職の香川武文さんは前回の選挙ではあの豊田真由子さんとのパイプをアピールしていました。以下は当選を報じた地元紙ニュータイムスの記事ですが、2つ目の写真の右下には一緒にバンザイしている豊田さんが写っています。選挙の時にはパイプを強調したのでしょうが、豊田さんの不祥事に対してはどういう見解をお持ちなのか聞いていみたいです

ニュータイムス 2017年6月
香川氏が再選! ―志木市長選挙―

国政課題への見解

地方選挙と言えども国政の課題が無関係ということはありません。市民の代表として国政についてはどのような見解を持っているのかも明確にしていただきたいです。特に地方選挙で無所属で立候補する方は、本当に無党派な場合と、実は自民党なのだが、政権への批判票をおそれて無所属で出馬し、当選後は自民党の政策を実行という場合があります。私は、以下の点などについて候補者の見解を聞きたいです

  • 東京五輪強行に対する見解
  • 憲法改正による9条の廃止に対する見解
  • 原発に対する見解
  • 消費税をはじめとする税制に対する見解
  • LGBTに対する見解

投票に行こう!

駆け足で書いてきましたが、こうしてみると市長選挙には十分いろいろな争点があると思います。無投票にならなければ、是非みんなで投票に行きましょう!

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>今井あさと

今井あさと

埼玉県志木市在住。敷島神社の近くに住んでます。27年間ほど都内の私立高校で非常勤講師をした後にフリーランスのプログラマ。非正規一筋の人生です(笑

非常勤講師で教えていたのは公民科(政治経済・現代社会・倫理など)。今でも政治や社会に強い関心があり、志木市の政治についても詳しく見てみようと思いこのようなブログを立ち上げました

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