一つ前のポストで支払い方法が増えてよいと書きました。確かにそうなんですが、しかし一方で気になることもあります…
コロナ対策で水道料金減額
昨年、志木市はコロナ対策の一環で水道料金の基本料金6ヶ月間50%減額を行いました。これを報じた埼玉新聞の記事の読者コメントでは高評価のものが多く、「おぉ!志木すげぇ」と一瞬思うのですが…
埼玉新聞 2020年5月3日(日) <新型コロナ>水道料金を6カ月間50%減額 志木市、全世帯に5月から 児童に3万円の追加給付も |
志木市の水道料金は隣接3市とくらべて元々高い
調べてみるとそもそも志木は隣接する3市とくらべると水道料金が元々高いんですよね。現在、志木市の水道料金の基本料金は957円ですので、これが半額になると月478円の減額になります。従量料金も市によって異なるのでまとめてみると以下のようになります(口径20mmで20m3使用時月額、goo 住宅・不動産より)。
水道料金 | 志木との差額 (通常) | 志木との差額 (基本料金半額) | |
志木市(通常) | 2640 | – | – |
志木市(基本料金半額) | 2162 | – | – |
朝霞市 | 2310 | -340 | 148 |
新座市 | 2365 | -275 | 203 |
富士見市 | 2332 | -308 | 170 |
こうして見てみるとあまり大きな恩恵とは言えないですね。6ヶ月間は志木の方が安くなりますが、6ヶ月すぎて通常料金に戻ればすぐに消えてしまう程度の差額です。しかも新座市は2020年8月からの4ヶ月分、富士見市は2020年9月からの2ヶ月分、それぞれ基本料金全額免除を行っていますので、それらも加味すると志木市のほうが高いままになるでしょう。志木市ももっとできるんじゃないの?って思ってしまいました。
全国平均とくらべると
調べていたらこんな資料がありました。志木市が公開している『志木市水道ビジョン』という文書です
これによると志木市の水道料金は全国や埼玉の平均より安いとなっています。しかし、水道のコストは水源・浄化費用・人口密度など地域差が非常に強く出るものではないでしょうか?それを過疎地も住宅密集地も十把一絡げにして平均より高い安いといってもあまり意味のあるデータとは言えないと思います。やはり同じような条件の朝霞市・新座市・富士見市など隣接する3市と比較して高いか安いか、なぜ4市の中で志木市が一番高いのかという点が重要だと思いますが、この資料にはそういう説明は見当たりませんでした。
志木市の下水道料金が高い理由
あと、志木の下水道料金はなぜこんなに高いのでしょうか?隣接3市とくらべてみると以下のようになります(20m3使用時月額、goo 住宅・不動産より)
志木市 | 2255 |
朝霞市 | 1155 |
新座市 | 1639 |
富士見市 | 1650 |
4市で一番安い朝霞市とくらべると月1100円も高いです。同じような環境の両市でこれほどの差が生まれるようなコストの違いがあるのでしょうか?と思ってネットを見ていたら志木市のHPに以下のような説明がありました。下水道使用料Q&Aというページです
隣町より月1000円以上高いことの説明としては随分ぶっきらぼうな説明にみえます(笑。国土が山がちで川の多い日本ではポンプ場とか伏越管とかさほど特別なことではないような気がしますが、それらがどれくらいのコストになっているのか、ポンプ場や伏越管を使っている他市とくらべるとどうなのかとかもう少し詳しい説明がほしいと思いました。別にとにかく値下げしろ!とか言いたいわけではありません。高くなるならそれだけの合理的な説明を丁寧にやってほしいということです