コロナワクチンの受験生優先接種
志木市は新型コロナウイルスのワクチン接種において、受験生(高校3年生約690人と中学3年生約650人)を優先的に接種対象とする政策をとりました。志木市発表の接種券の発送および予約開始スケジュールによると、具体的な接種予約の順序は以下となり、これにより55歳未満と50歳未満の人たちの接種の順番があとになることになります。なお高校3年生相当となっていますので浪人生は考慮されていないようです
私は58歳なのですでに予約券が届き7月6日に予約しましたが、やはりかなり混んでいるようで、1回目が7月20日、2回目が8月17日となりました
埼玉新聞・2021年7月6日(火) <新型コロナ>高3、中3にワクチン接種券を発送へ 埼玉・志木市が発表 受験控え、勉学の充実狙う |
受験生優先接種は全国でも珍しい
同じような政策を行っている地方自治体はどれくらいあるのかと検索してみたところ、以下の自治体でも行っているようでした
- 岐阜県本巣市
- 大分県大分市
- 広島県坂町
- 愛媛県伊方町
- 愛知県蒲郡市
他にもあるのかもしれませんが、7月10日の時点でGoogleでヒットしたのは志木市を含めて6の自治体だけでした。全国の市町村は1718あるそうなのでかなり珍しいと言っていいと思います
生命に関わる問題での優先順位
日々の入荷数が限られるワクチンを希望者全員に接種するためには順番で実施するしかありませんが、コロナの場合は高齢者ほど重症化リスクが高いと言われているので年齢順になることについては反対する人は少ないでしょう。しかしコロナの猛威が依然として収まらないなか、1日もはやく接種したいと望む人も多い。特に働く世代では、リモートワークにならず、毎日混んだ電車で都内等への通勤を続けている人たちも多数いるわけで、もし自分が入院や死亡したら家族までもが露頭に迷わざるを得ないという危機感を強く持っている方たちも多いことでしょう。そういう人たちにとっては「なぜ受験生だけ特別?」「生命に関わる問題で重症化リスク以外の優先順位をつけるのはどうなのか?」という気持ちも生じるのではないでしょうか?そう考えるとこういう政策をとる自治体がほとんどないことも頷けます
確かに子どもたちにとって受験は人生を左右する大きなイベントであり、彼らに安心して準備させてあげたいというのもわかります。しかし、これは人の生命を左右する問題であると考えた時、18歳と49歳の人がいて、コロナワクチン接種の優先順位を考えた時、先になるのはやはり重症化リスクの高い後者になるべきではないかと思います。もちろんこれは優先順位の話で、最終的には1日もはやく希望者全員に接種が行われることも重要です