2020(令和2)年4月に無投票全員当選で発足した現在の志木市議会、志木市議会会議録検索システムで2021年12月までの議事録が公開され過去2年分が閲覧できるようになったので、議員のみなさんの2020年と2021年の2年分の発言数を集計してみました。なお、国会の場合は所属会派の規模で発言の機会が左右されますが市議会の場合はそういう制約はありません。以下の集計でも1人会派の方が本会議でも委員会でも発言数上位になっていることからもわかるとおり、市議会では本人のやる気がストレートに発言数にあらわれます
本会議での質問回数
本会議は2020年の定例会3回(6・9・12月)と臨時会3回(4・7・10月)、2021年の定例会4回(3・6・9・12月)の計10回分を集計しました
氏名 | 質問回数 | 会派 |
---|---|---|
水谷 利美 | 248 | 日本共産党 |
天田 いづみ | 137 | リベラル市民21 |
多田 光宏 | 78 | 志士の会 |
河野 芳徳 | 78 | しきの会 |
西川 和男 | 78 | 公明党 |
岩下 隆 | 73 | しきの会 |
今村 弘志 | 60 | 公明党 |
岡島 貴弘 | 58 | 志士の会 |
阿部 竜一 | 49 | 公明党 |
与儀 大介 | 40 | 志士の会 |
古谷 孝 | 28 | NHKしき |
吉澤 富美夫 | 25 | しきの会 |
鈴木 潔 | 25 | しきの会 |
安藤 圭介 | 議長なので除外 | しきの会 |
質問回数トップと最下位の差は10倍近くと大変な落差があります。2年間で質問回数50回以下の方は自分の一般質問だけ義務的に済ませ、あとはただ座っているだけなのではないかという印象を受けます。なお質問回数同率最下位の鈴木潔さんは2022年からは議長に就任するようです
常任委員会での質問回数
常任委員会は2つありますが、それぞれ2020年の4回(4・6・9・12月)と2021年の4回(3・7・9・12月)の計8回分を集計しました
集計は上記の設定で発言者を選択し令和2年4月以降を合計しています
総務厚生常任委員会
氏名 | 質問回数 | 会派 |
---|---|---|
天田 いづみ | 218 | リベラル市民21 |
鈴木 潔 | 65 | しきの会 |
西川 和男 | 65 | 公明党 |
与儀 大介 | 38 | 志士の会 |
阿部 竜一 | 26 | 公明党 |
吉澤 富美夫 | 11 | しきの会 |
河野 芳徳 | 委員長なので除外 | しきの会 |
吉澤富美夫さんは本会議でも常任委員会でも質問回数最下位でやる気が全然感じられませんが、2022年からは委員長に就任するようです。鈴木潔さんは本会議では同率最下位ですがこちらでは同率2位になっています(それでもトップとは3倍以上の開きがありますが)
市民文教都市常任委員会
氏名 | 質問回数 | 会派 |
---|---|---|
水谷 利美 | 243 | 日本共産党 |
岡島 貴弘 | 68 | 志士の会 |
安藤 圭介 | 54 | しきの会 |
岩下 隆 | 31 | しきの会 |
古谷 孝 | 20 | NHKしき |
多田 光宏 | 13 | 志士の会 |
今村 弘志 | 委員長なので除外 | 公明党 |
多田光宏さんは本会議では同率3位ですがこちらでは最下位、この常任委員会の審議にはあまり興味がないのでしょうか?
まとめ
吉澤富美夫さん
質問回数があまりにも少なすぎます。総務厚生常任委員会では副委員長でしたが、副委員長は委員長が発言するときに議長を交代しますが、それ以外は普通に出席者として審議に参加できます。実際市民文教都市常任委員会の副委員長であった岩下隆さんは31回質問していますので副委員長だったからというのは2年で11回しか質問できなかった言い訳にはなりません。また本会議では議長でも副議長でもなかったのに同率最下位ですから結局はやる気がないのではないかと感じます。一体何をやりたくて市議に立候補したのか聞いてみたいものです
古谷孝さん
1年目から引き続き本会議でも常任委員会でも質問回数がとても少なくやる気がまったく感じられません。別項『古谷孝さんはN国党の内紛で志木市議会議員になったらしい』にも書いたとおり、古谷孝さんは多田光宏さんを落とすためにN国党から送られてきた刺客であり志木市政自体には特に関心があったわけではないようなので志木市議会議員になっても特に発言したいことはないのかもしれません
議長・委員長ポスト
奇しくも本会議質問回数同率最下位の鈴木潔さんと吉澤富美夫さんが2022年からはそれぞれ議長と総務厚生常任委員会委員長になりました。お二人とも最大会派所属なのでその力なのでしょう。議長や委員長経験者という肩書は名誉でもあるし次の選挙にも箔がつくので会派内で順にまわしているのでしょうか?日々の活動実績とポストがリンクしないのはいかにも日本の政治の世界という気もします。質問回数などはこうしていちいち調べないとわかりませんが、一般質問さえやっていれば議会広報では全員同じ分量で報じられるので、市民の目には肩書だけが「差」として映ることになり、実態は質問回数最下位なのに、見た目は要職を務める「有力議員」に見えてしまうとしたら残念なことです
こんなにぬるくていいのか?
吉澤富美夫さんや古谷孝さんに限らず、志木市議会は水谷利美さんと天田いづみさんの質問回数がずば抜けており、他は総じて低調になっています。私は一度本会議を傍聴にいきましたがその時も予定時間を1時間以上あまらせて終わってしまっていました。ろくに質問もしない議員たちにとって市議会議員が「議場に座っているだけで歳費がもらえる簡単で美味しいお仕事」になってしまっているとしたら大変残念です
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