市長コラムの無責任発言にビックリ
2024年問題は5年前からわかっていたこと
そもそもこの2024年問題とは何か?2019年4月にいわゆる「働き方改革関連法」が施行され、残業規制や週休2日の確保などが罰則付きで企業に義務付けられましたが、建設業等においては5年間の猶予期間が設けられていました。この猶予期間が終わるのが2024年3月であり、建設業においても労働者一人あたりの労働時間が短くなるので、元々人手不足が深刻であったところにさらにこれが加速することが明らかであったため2024年問題と年号付きで呼ばれてきました。つまり、この現象は5年前からわかっていたことなのでした
参考リンク
入札失敗は市長の失政
建設業の2024年問題が事前にわかっていた以上、今回の入札失敗の可能性も事前に予測できたはずです。それを予測するのが志木市の行政の長としての市長の仕事でありその能力が問われる問題です。志木市では一昨年のいろは親水公園リニューアル事業も一社しか入札に来なかったなどの例もあり、公共事業を行えば受注したい企業はいくらでもあるだろうなどという親方日の丸のお気楽な旧思考が通じないことは実例からもはっきりしていたことであり、そこに2024年問題が重なれば、入札参加ゼロの可能性も十分に予測できたのではないでしょうか?この入札失敗は予測不能な社会情勢の変化による不可抗力ではなく、予定されていた社会の変化をきちんと見ていなかった市長の失政あるいは能力不足であると言わざるを得ません
なぜ市民会館を壊してしまったのか?
加えて問題になるのがなぜ建設業者も決まらぬうちに市民会館を壊してしまったのかという点です。市長はこれについて「老朽化が進行していることから利用者の皆さまの安全を確保する必要があった」などと言っていますが、とんでもない詭弁です。昨年4月16日に開かれた『「ありがとう!市民会館」イベント』は大盛況でたくさんの市民が参加していたわけですから、あの時点ではまだ十分安全に使える建物だったことは明らかであり、安全確保のための早期解体が不可避であったかのような説明はまったく通用しません。上にも書きましたが親方日の丸のお気楽な旧思考に浸かっている市長は、建設業者の入札が失敗するなどとは夢にも思わなかったので後先考えずに壊してしまったというのが真相ではないでしょうか?もし市長が建設業の「2024年問題」の影響を事前にきちんと調査研究していたなら少なくとも建設業者決定前の解体という政治判断はなかったはずです。香川さんの市長としての資質が問われます
失政のつけで市民負担が増す?
市長のコラムでは5月の時点で今後の見通しは立っていないようです。しかしこれは放置しておくと市長の責任問題となり、来年6月予定の市長選挙に響く可能性がありますので、今必死に善後策を検討しているのでしょう。ここで気になるのは入札をやり直すために予定価格を引き上げるのではないかという点です。そうでなくとも元は64.1億円といっていたものがいつのまにか1.8倍以上の116.8億円となっており、その55%は市民負担(残りは補助金)となりますが、それがさらに値上げされていく可能性があります。市長の失政で入札に失敗した結果、事業者から足元を見られて価格が釣り上がり、結局市民負担が増していくということにならないか要注意だと思われます