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マンモス義務教育学校をつくる条例改正への意見公募

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「志木市立学校設置条例の一部改正について(素案)」の意見公募

現在志木市は「志木市立学校設置条例の一部改正について(素案)」への意見公募を行っています(2025年8月30日まで)。素案および公募に伴い市が公開している資料は以下になります

<意見公募のページ>
意見公募の詳細は以下のページにあります(2025年8月30日まで)

おもな論点

<この計画をめぐる様々な論点>
素案の要点は「義務教育学校を志木第二中学校区に設置する」というものですが、この問題をめぐっては以下のような論点があります

  • なぜ9年制の義務教育学校にしなければならないのか?6-3制の小中連携型の小中一貫教育ではダメな理由は何か
  • なぜ志木2中学校区のみを義務教育学校化し他の中学校区は6-3制のままにするのか
  • 義務教育学校化と合併は別の話であり、志木2中学校区の3校をそれぞれ独立した義務教育学校に再編するのではなく合併して1300人規模のマンモス校にするのはなぜか
  • 小学校同士を合併すると1学級あたりの実児童数が増え教育環境が悪化する
  • 9年制では小学校の卒業式と中学校の入学式がなくなる
  • 9年制では小学校6年生の最高学年としてリーダーの自覚を養う機会がなくなってしまう
  • 2中と2小校舎間の市道と交差する渡り廊下を作る計画だが、危険すぎるし建築基準法違反の疑いもある
  • 現状ではせっかく3校舎でゆとりのある環境になっているのにわざわざ2校舎に子どもたちを詰め込もうとしている
  • 4小校舎の使い道はいつまでたっても検討中のまま
  • 実際の運用をめぐる様々な疑問についても「検討中」「現場にて対応」など無責任な回答に終始
  • 教育委員会はこれに先立つ「志木市小中一貫教育推進計画の素案」についての意見公募では104件の意見のうち78件を1つにまとめて簡単な回答で済ませるなど市民に対して極めて不誠実な対応を続けてきた
  • 教育委員会は市民の賛否を問うアンケートを頑として拒否。反対が多数になることがわかっているからではないか

志木市教育委員会は上記の論点について一度たりともまともに回答できたことはありません。回答できないまま市民の反対を無視してマンモス義務教育学校化を進めようとしているのが今回の条例改正案です

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私はこの問題に関してこのブログで何度も警鐘を鳴らしてきましたし、2024年市議選では計画反対を選挙公約にも掲げてきました

意見公募へのわたしの投稿

今回の意見公募に対して私は以下を送りました

以下14点、勝手にまとめたりせず、1つ1つに対して回答することを求めます

  1. 9年制の義務教育学校化に固執しているが6-3制の小中連携型の小中一貫教育ではダメな理由は何か。具体的な説明を求める
  2. 義務教育学校化と合併は別問題である。志木2中学校区の3校それぞれを独立した義務教育学校にするのではなく、合併しなければならない理由は何か
  3. 素案では義務教育学校を「基本形」であるとしているが、それならなぜ志木2中学校区のみを義務教育学校化し、他の3学校区は6-3制のままにするのか
  4. 『志木第二中学校区義務教育学校設置に向けての概要』には令和9年度の児童数・学級数等の見込みが掲載されているが、合併せず6-3制のままにした場合の見込み(学級数・1学級あたりの実児童数・教職員数)との比較を公表すべきである
  5. 令和7年度の小学校の児童数で試算すると2小と4小を合併した場合、通常学級数が4学級減り、その分1学級あたりの実児童数が増えることになる。これは小学校同士の合併の弊害であり、開校予定の令和9年度以降も発生し続ける。これは明らかに教育環境の悪化である
  6. 志木2中学校区の3校を合併してわざわざマンモス校にすることが、めまぐるしい社会の変化に対応する新しい教育にふさわしいと言えるのか
  7. 学校教育法施行規則第79条の3では「義務教育学校の学級数は、18学級以上27学級以下を標準とする。ただし、地域の実態その他により特別の事情のあるときは、この限りでない。」とあるが『志木第二中学校区義務教育学校設置に向けての概要』によれば43学級の見込みとなっており、わざわざ標準規模を大きく上回る学校を作ろうとしているのは明らかに異常である。この逸脱を正当化する「特別の事情」は何か
  8. 現状のままでせっかく広々としたゆとりある3校舎体制が可能なのに、わざわざ2校舎に子どもたちを詰め込むのは愚かとしか言いようがない
  9. 令和7年度において志木小学校は945名・33学級の過大規模校となっている。文部科学省は過大規模校の「速やかな解消」を求めているのにこれを放置したまま志木2中学校区の改造に多大な予算をつぎ込むことは行政の平等原則に反している。一方志木小学校の過大規模校問題に手当をしながら志木2中学校区はマンモス学校化するとしたらこれもまた平等原則に反することになる
  10. 9年制にすることで小学校の卒業式がなくなるのは子どもたちが可愛そうである。教育委員会は相当する儀式を行うなどと繰り返してきたが、具体案は一切示されていない。そもそも9年制では小学校卒業自体が消滅するのに卒業式に相当する儀式など有り得ようもなく極めて無責任である
  11. 2校舎間の市道に渡り廊下を交差させるというが極めて危険でありやめるべきである
  12. ハロースクエアなるものは誰でも入れる点で危険であると同時にそもそも何のためにつくるのか不明であるうえ、当初と説明もかわるなど、本計画の行き当たりばったりさを象徴している
  13. 『志木市小中一貫教育推進計画の素案』についての意見公募では104件の意見のうち78件を1つにまとめて簡単な返信で済ますという前代未聞の不誠実な対応が行われた。公募しておきながらまともに返事をしないという、市民を馬鹿にするにもほどがある愚行であった。市民は一人ひとりが想いをもって意見を送っているのであり、公募した以上は1つ1つに丁寧に返事をすることが当然である。教育委員会が真摯に市民の声に耳を傾けるつもりなら、今回の意見公募では1つ1つにまともに返信することを強く求めるものである
  14. 本条例改正案は義務教育学校化、3校合併、志木2中学校区のみが対象、いずれについても合理的・具体的な説明がなされないまま進められようとしており、断固として反対する

上述のように先立つ「志木市小中一貫教育推進計画の素案」への意見公募ではこれが志木市の教育を司る人たちのやることなのかと目を疑いたくなるようなひどい対応でした。今回の意見公募も条例改正にむけた手続き上やらざるを得ないアリバイ作りの側面が否めませんが、意見公募の場合、少なくとも送られた意見は記録に残りますし、市民に公開もされています。あきらめずに声を上げ続けていきたいと思います

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この記事を書いた人

埼玉県志木市在住。敷島神社の近くに住んでます。27年間ほど都内の私立高校で非常勤講師をした後にフリーランスのプログラマ。非正規一筋の人生です(笑。非常勤講師で教えていたのは公民科(政治経済・現代社会・倫理など)。今でも政治や社会に強い関心があり、志木市の政治についても詳しく見てみようと思いこのようなブログを立ち上げました。一市民の目線で志木市政をみつめていきます

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