『埼玉の伝説を歩く―志木・朝霞・新座・和光編』
- 編著:神山健吉
- 出版社:さきたま出版会 (2018/11/1)
- 発売日:2018/11/1
- 単行本:159ページ
- 価格:1760円
- Amazonへのリンク
志木・朝霞・新座・和光の伝説をまとめた本。伝説の舞台が現在のどのあたりかの地図や写真なども掲載されていて地元の歴史をとても身近に感じられる良書です。読んで印象に残った話をネタバレにならない程度にちょっとだけ紹介します
業平と皐月の前の恋の道行き
舞台は現在の志木第三小学校のあたり。平安時代、藤原長勝という豪族が住んでいたが、そこにやってきた在原業平(百人一首の「ちはやふる〜」の作者)が長勝の娘である皐月の前(さつきのまえ)と恋に落ちて駆け落ちし、現在の新座の平林寺の方へ逃げていった。怒った長勝は追手を差し向け、草原に潜んだ二人を見つけ出すために火を放つ。二人のもとに火が迫ってきてあわやという時に皐月の前がある行動をとったところ火が止まり、これが「野火止」の由来となったとか。さてこの皐月の前の行動とは?答えは本書をお読みください
三つ子稲荷のいわれ
本町にある三つ子稲荷。和光市の笹目通り手前の白子坂で助けた狐が祀られているそうです。私は志木に来る前は和光市白子に住んでいたのでとても身近に感じました。「三つ子」の詳細については本書にて
その他
「赤ん坊の湯浴みに失敗した猿」はとても哀しいお話。「田面長者の大蛇退治」は楽しい活劇。「白狐と村山稲荷」は近所なのに由来を知らなかった祠が引又宿の鎮守だったと知れたなどとても良い本でした
目次紹介(志木市域部分)
全66物語中志木市域は25話