いろは親水公園の工事説明会に行ってきました

いろは親水公園の工事説明会が行われると広報で見たので行ってきました

工事後のイメージ図

説明会では上の画像の資料が配られたのですがイメージ図ということで必ずしも正確なものではありません。もっと正確な設計図を示していただきたいとお願いしたところ、設計図は現在制作中なので後ほど市のホームページで公開したいとのことでした。このイメージ図だと樹木がたくさんありますが、現在の樹木はその大部分を伐採してから植樹等するそうですので、イメージ図の状態になるのは何年も先のことになります。また、鳥瞰図なので手前側ほど大きく描かれるとはいえ、メインであるはずの村山快哉堂よりカフェの建物(図の手前右)の方がずいぶん大きいのも気になります

中洲の雑木林をつぶして芝生広場に

現在中洲の村山快哉堂裏手は雑木林になっていますがイメージ図でもわかるようにこの雑木林はつぶされて芝生広場になり、休日にはキッチンカーも入れて飲食もできるようにするそうです。説明会ではこのことに対する反対意見が相次ぎました。私も雑木林をつぶすことには反対です

この雑木林は平成5年頃に植林後30年近くかけて育てられて現在にいたります。新河岸川と柳瀬川が合流する水が30年近くかけて育んできた雑木林であり、いろは親水公園のシンボルにふさわしいものだと思います。なのにそれが営利活動の邪魔になったから伐採してしまう、30年かけて育てた樹木を使い捨てにしてしまうという考え方に強い違和感を感じました。説明会冒頭の市側の説明ではいろは親水公園リニューアルの根本的な理念として「自然との共生」という言葉が強調されたのですが、雑木林をつぶして芝生に変えることのどこが自然との共生なのか理解に苦しみます

説明会で出ていた反対意見の中で印象に残ったものに「この雑木林は子どもが裸足で歩ける貴重な場所」というものがありました。市の説明では雑木林は鬱蒼として暗くてジメジメしてとネガティブな表現ばかり使われていましたが、そもそも雑木林というのはそういうものですし、そこを裸足で歩く感触、日差しが弱く湿気があるために地面が苔むしていて、ひんやりしっとりとした土の感触を足の裏で感じられる場所というのは現代では貴重だと思いました。芝生広場は左岸や右岸にいくらでも作れる場所があるので何もここをつぶす必要はないのではないかと思いますが、結局はキッチンカーの営業や道路側に建設されるカフェのテイクアウト向け、つまり営利活動を優先するがためにつぶしてしまおうということなのでしょう

市長の議会答弁への疑問

志木市議会の様子を広報する議会だよりしきNO.193号(令和3年9月発行)の7ページには市長の議会答弁として以下のような記述がありますが、赤枠で囲んだ部分が気になり説明会で質問しました

伐採する樹木は最小限

中洲では159本中137本が伐採されるそうですが、これのどこが最小限なのかと質問しましたが回答は得られませんでした

中洲の樹木を約2倍に増やす

上記の伐採後に新たに植樹等して生け垣等の本数も含めて159本を375本にするとのことでしたが、そんなスペースがあるのか疑問に思い、どこに何を植えるのかと質問しましたが明確な回答はいただけませんでした

緑被面積を15倍以上に増やす

現在の中洲の緑被率は23%だそうですが緑被率の上限は100%(土地のすべてが緑で覆われている状態)なので、23%を15倍にすることは不可能、左岸の芝生化等の分も含むと説明されましたが、そうだとしても15倍以上というのは無理がある(現在のいろは親水公園全体の緑被率が6.66%以下でないと15倍にすると100%を超える)ように思われ、計算の根拠を求めましたが回答は得られませんでした

広報しきではトーンダウン

説明会の数日後に発行された広報しき令和3年10月号のP31で市長は上の議会答弁と同様のことを述べていますが、以下のようにトーンダウンしています

樹木の数について、議会では中洲の樹木を2倍にすると言っていたものが、中洲の限定をはずして全体では樹木の本数を維持するとなっています。説明会では中洲の樹木を159本から375本にすると具体的な数字をあげて説明されましたが、これを守るなら中洲以外の樹木がかなり減らされることになってしまい計算が合いません。また緑被面積についても議会答弁の15倍以上という数字が消えてしまいました。議会答弁は議事録にも残る公的なものですから、言った事はきちんと守っていただきたいと思います

採算への不安

この事業では民間活力を活用をめざすPark-PFI方式というものが採用されています。これはいろは親水公園リニューアル全体の設計・施工・維持管理(20年間)を1つの会社に委託(要は丸投げ)するかわりに受託企業から利益の還元を受けて市の財政負担を減らそうとするものです。市が公開しているいろは親水公園の魅力倍増に向けた基本計画によれば当初はこの事業に参入意欲を示した企業は10社あったそうで、これらの企業が応募すれば競争原理が働きコスト削減が期待できたのかもしれませんが、実際に応募したのは1社だけでした。残りの9社が撤退した個々の理由は知り得ませんが、この事業では採算が取れないと判断したと考えるのが普通でしょう。10社中9社が採算が取れないと判断したと思われる事業を進めて大丈夫なのでしょうか?万が一受託企業が経営破綻した場合、予定していた還元がなくなり、そのつけが市=市民にまわってくるのではないかという不安が残ります。「民間活力の活用」というと何かいいことずくめのように聞こえますが、市場を読み誤って経営に失敗し消えてゆく企業も多数あることも忘れてはならないでしょう

典型的なお役所式説明会

この説明会には定員50人のところに42人が参加し、多数の方が発言を求めましたが2時間の枠で納まりきれずに閉会を迎え、2回目の説明会を求める声が多数上がりました。しかし市側は頑として2回目はやらない、意見があれば市役所に来れば個別に対応すると繰り返すばかりでした。これだけ要望があるのに2回目をやらない理由を教えてほしいと尋ねましたがまともには答えてもらえませんでした。会場からは「アリバイづくりだ」の声も聞こえましたがまさにそんな感じで、もう計画は固まっており、もとより変更するつもりはないが「市民の声はきちんと聞いた」という形だけは作っておこうという意図がありあり、典型的なお役所式説明会でした。しかし参加してみて多数の方の意見を聞くことができたのはとても良かったです

最後に

現在中洲の多数の樹木には伐採予定を示すオレンジのテープが巻かれており上の写真のように立派に育った樹木も何本も伐採されてしまうようです。ただ後で聞いた話ですが伐採に対して市民の反対意見が強く出てきたため何本かはオレンジのテープがはずされたようです。いろいろなところで市民が声を上げてゆくことは決して無駄ではないようです

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>今井あさと

今井あさと

埼玉県志木市在住。敷島神社の近くに住んでます。長い間都内の高校で非常勤講師をしていました。教えていたのは公民科(政治経済・現代社会・倫理など)、今でも政治や社会に強い関心があります。現在はフリーランスのプログラマ(主にswift)。非正規一筋の人生です(笑

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